10.05.2012

女が平気で嘘をつく時

三回に一回。これは、夜な夜な営業と称して飲み会に繰り出すあなたの彼女が、本当は別の理由で外出している回数です。髪を赤毛に染めたくらいから、本当は薄々気づいていたはずです。

嘘をつくのは、男だけではありません。先輩との飲み会と称して、女の子と遊んでいるのはあなただけではないのです。

女性の場合、性欲では動きません。性欲があったとしても、それだけでは動機になりにくいのです。しかし、少しの愛情もしくはそれに置き換わるものが与えれば女性は自分の全てをかけて、それがどんな相手であろうと、こたえようとするでしょう。

それが、悪魔である場合もです。悪魔と契約し、身も心もすっかり奪われた彼女は、間違いなく、夜な夜なサバトに出かけています。

私の友人が最近参加したサバトについて、回想してもらいました。


月明かりに照らされ、もくもくと足を運ぶ先には、広場が見える。私以外にも先にも人が沢山来ているようだ。空には箒で飛ぶ人間がいて、女達は裸で奇声を発しながら踊り狂う。

奥の金色の玉座には、前と後ろにそれぞれ二本の角を生やした巨大な山羊がいる。彼がサバトの中心たる主君、レオナルドだった。

裸の彼は、女のような胸をしている。更には、辱めもなく汚らわしい男性のしるしを露出していた。彼のそれは、鱗だらけで、木のようでもあり、赤々とした熱せられた、鉄のようでもある。
やがて悪魔と契約したもの達が、彼の淫心を満足させたのだった....


悪魔との営みは、その熱で体を燃え尽くすのではないかと思うほどであるというが、それがまた、選ばれし者しか味わえないという興奮により、やめることはできないという。

悪魔が人間に与えるのは、我々でいう愛情ではありませんが、あなたの彼女は女性ですから、悪魔から送られるエネルギーを、まるで愛情であるかの如く享受し、強い結びつきを感じてるのです。

サバトに行くものは全身に香油を塗るはずなので、外出の際、いつもとは違う香りを纏う彼女に気づいたなら、それが三回のうちの一回です。

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