″Freischwimmer 134" 2009 Wolfgang Tillmans |
ギリシアの哲学者デモクリトスの言葉です。
ではどのような魂の状態が幸福かといえば、「人間にとって最善とはできるだけ上機嫌でできるだけ不機嫌でなく、人生を送ることである。」
「上機嫌は適度の快楽と均衡の取れた生活によって人間に生じてくる。不足も過剰も(反対の極端へと)変転しやすく、魂に大きな動揺をもたらしがちである。だが、大きなふり幅で動揺する魂は決して安定せず、快活でもない。」
不足も過剰も変転しやすい。人間はそれを解していても、感情をコントロールすることは大変困難ですね。みんながみんな、内側のコントロールを自力でできているなら、宗教も生まれなかったのではないかでしょうか。
日本人がストレス耐性が低いといわれますが、それは日本人が他の国と地域の人々よりも不安遺伝子を持つ人が多いからということも原因のひとつでしょう。いきなりめちゃくちゃネガティブな情報でごめんなさい。ですが、原因がわかれば対処法が決まります。新薬を作るとき、まずはその病気の原因を解明することが重要です。不安遺伝子はセロトニントランスポーター遺伝子とも呼ばれ、この遺伝子を持つ人の割合は、アメリカ人(白人)77%、インド人67%、アメリカ人(黒人)46%、南アフリカ人32%で、日本人は97%という調査結果がでています。これだけ地域の差が出るということは、気候の違いなんかも影響していると思います、個人的に。
ではその対処法です。ストレスや不安感に打ち勝つには、セロトニンです。セロトニンは心を整える伝達物質です。セロトニンを分泌させる一番の方法は、生活を整えることです。長谷部選手が本で書いてることは医学的に証明できるのですね。もちろん今日の私のような夜更かしは厳禁で、決まった時間に質の良い睡眠をとり、ほどよい運動し、バランスの取れた食事をすることが重要なのです。つまり日々の積み重ねの生活習慣で、セロトニンは活発に分泌され、安心感、幸福感がうまれるというわけです。アロマをたいてみたり、質のよい睡眠を導く音楽を聴いてみたり、好きな美女や男前のことを考えてみたり、安定感のある習慣をつくるということは、若い私たちにはなかなか難しい。確かに、安定感を持つことによって、デモクリトスの言うように激しい感情よりは均衡の取れた上機嫌は保たれることでしょう。心を整えることは生活を整えることで、生活を整えることは心を整えることなのです。私自身、お弁当を作り、音楽を聴きながら本を読み、アロマをたいて寝ると気持ちはとても安心します。ちゃんとしてるということで落ち着くのでしょう。生活を整えることがセロトニン分泌の一番の方法だということがはっきりしました。これを読んだあなたは確実に、心の平安を得るための第一歩を踏みだしています。あなたの生活の整え方おしえてください。